婚姻費用に関する解決事例

体調不安のため婚姻を継続しつつ婚姻費用を請求した事例

妻は離婚を希望して数年前から夫と別居していました。しかし、妻は持病を抱えており、離婚後の生活が不安で離婚に踏み切れていません。夫が別居中の婚姻費用の請求にも応じないことも含め、今後の生活費に大きな不安を抱えていました。生活と体調を考え、離婚せず婚姻費用のみ請求した事例です。

相談内容と背景

50代の妻は夫の暴言により離婚を決意し、数年前から別居生活をしていました。子供は妻の別居先で生活し、現在は大学に通っています。子供の学費と生活費は妻のみでまかなっており、金銭面ではぎりぎりの生活をしています。夫に婚姻費用支払いの打診をしてはいたのですが、夫は支払いの意思を見せていません。また、妻は持病を抱えており、生活費と体調の両方に不安を抱えていました。

夫のところに帰ることも考えましたが、以前から夫は怒ると人の話にまったく耳を貸しません。普段の会話の中でも妻の言葉はとにかく否定します。かっとなると妻の人格や言動を激しく攻撃することもあり、一緒に生活をすることは生活の安定には繋がるけれど、気持ちの面で非常に辛いと考えています。子供も、夫のところに戻ることには反対しています。

夫には婚姻費用の支払いを打診してみましたが応じる気はないようです。離婚をしても今後の生活と体調が不安です。財産分与を請求するにしてもほとんど夫婦の預金もありません。どんな選択をすればいいのか悩んでいます。

弁護士による解決方法

問題は離婚をしても体調や金銭の面で妻と子が生活できるかどうかでした。財産分与を請求しても分与できる財産がほとんどないとのことでしたので、離婚した場合の生活費や学費の試算と離婚をせずに夫に婚姻費用のみを請求した場合の試算を見てもらい、どちらがより生活が安定するかを依頼人である妻にご説明しました。

結論としては離婚せず別居を継続し、夫に婚姻費用の請求だけ行いました。夫ははじめ支払いに難色を示していました。弁護士が「子供のためにもなる」ことを強調し、最終的に数度の話し合いで支払いに応じてもらうことができました。離婚後の生活が不安定になるのなら、離婚せずに婚姻費用だけの請求をする方がいい場合もあるという事例です。

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